雨飾温泉(あまかざりおんせん)

 【交通】
  車:北陸自動車道糸魚川ICより国道148号線を白馬方面へ進み、根知谷という信号で県道225号線へ左折、
     道なりに進み山寺橋を渡り、渡ったらすぐ右折し、そのまま道なりに進む。
     最後はかなり狭い山道、舗装も中途半端な部分がある。
     時間帯によっては霧が深く、視界が悪いので十分注意の事。ICからは約20KM。
     駐車スペースはあるが、そこから宿までは1分ほど歩く。

     マピオンでの周辺地図

 【共同浴場】
  なし。下記の「雨飾山荘」で立ち寄り入浴が出来る。

 【宿泊施設】
  1軒「雨飾山荘」

  @雨飾山荘
    新潟県糸魚川市梶山雨飾温泉    090-9016-3212
    立ち寄り入浴時間 応相談  500円  冬季休業
    *10月は登山客がとても多くなるので、登山目的以外の人の利用は難しいです。
     登山客が増えると個室が確保できないのと、朝4時頃から活動が始まるので、
     のんびりと温泉を楽しむには、その時期は外しましょう。

 【泉質等】
  含食塩重曹泉。源泉温度は48度。無色透明で微かなアブラ臭あり。味は炭酸の渋みを感じる。
  ツルツルした感触のお湯。体に泡の付着と、茶色の湯の花が降り積もる。

 【効能】
  胃腸病、慢性皮膚病、神経痛など。

 【風呂の様子】
  男女別の内湯が1つずつ。3〜4人で一杯の大きさの浴槽。
  そこに源泉が掛流し。洗い場は狭く、シャワー・カランは1人分しかない。
  夜は灯りが抑えられるので、とてもいい雰囲気となる。
  露天は雨飾山の登山口のすぐ近くにあり、一応囲いはあるが、よく見える。
  宿の玄関からも目の前。屋根なし。


日本百名山のひとつでもある雨飾山の登山口の温泉。
登りの峠道を車で向かったのですが、このような濃霧がたちこめており、
かなりヒヤヒヤしながらの走行となりました。
まあこれも天候によるので、常にこういう状態ではないのですが、
このようなこともあるので、行く際は気をつけてください。
山の天気は、変わりやすいですから。

 

霧の中、手探りで進むようにして、ようやく到着。
ここは駐車場から山荘入り口までが少し離れており、
最後はわずかながら徒歩となります。
とはいえ、それ程の距離ではないので、心配要りません。
霧で煙った山荘外観。秘湯ムード満点です。

 

この山荘は明治の頃に建てられたという、歴史のあるものです。
勿論少しずつ手直しはされているのですが、おおむねもとのままなのだとか。
国産の木で造られた頑丈な建築で、豪雪地帯の冬も耐え抜いています。
小屋開けの準備の頃には、山荘全体がただの丸い雪の山になっているそうで、
このあたりの冬の厳しさを感じます。

 

これは部屋の天井です。太い梁、見事な柱ですね。
宿泊した部屋の柱に、鉛筆でなにやら書かれていたので、
落書きか?と思って見てみると、それは大工さんの署名でした。
日付も書かれており、「明治」という字が読み取れます。
百年前の大工さんの、確かな仕事が今も残っているのは、
本当に嬉しいことです。

 

さて、いよいよお風呂です。
ここには一箇所露天があるのですが、それはなんと、玄関のすぐ前のあたり。
「都忘れの湯」と表示があるのですが、そのすぐ横が露天になります。
この看板の横を覗き込むと・・・

 

こんな感じです。3〜4人は入れる大きさでしょうか。
しかしあまりにも丸見えで、入るのにちょっと躊躇してしまいそうです。
このすぐ横に脱衣所があり、全体が木で目隠しされているようになっています。
私が行った日は気温も低く、お湯もかなりぬるめであったので、
足を浸すくらいにとどめました。気温が高かったら入ってみたかったな。
とてもきれいに管理されているので、気持ちの良い入浴ができると思います。

 

こちらは男女別の内湯です。女湯は右写真のように、階段つき。
3〜4人で一杯の、とても小ぢんまりした浴槽です。
温度はぬるめで、ツルツルした感触。
いつまでも入っていられそうな、気持ちの良いお湯です。

 

お湯の中でじっとしていると、体中に細かい気泡がつくのですが、
それだけでなく、茶色い細かい湯の花が体に降り積もります。
お湯自体は透明なのですが、成分は多く含まれているようで、
湯出口付近も浴室の床も、成分堆積でコテコテです。

 

床や浴槽の成分堆積は、こんな感じです。濃さがわかっていただけると思います。

 

夜は廊下にランプが灯り、部屋の電気は消えてしまいます。
登山口にあり、登山客の利用者が多いため、夜も朝も早い。
22時頃になると、ひっそりと静まり返っており、
本当に静かな時間を過ごすことが出来ます。
夜は浴室の照明もかなり抑えられるので、雰囲気は抜群です。

 

玄関横の部屋には、この山荘の昔の写真があります。
左が山荘全体の写真ですが、今と殆ど変わらない建物の様子。
右は当時の浴室です。おそらく宿とは完全に別棟だったのでしょう。
梶山の湯と呼ばれ、昔から雨飾に来る人々をやさしく迎えてくれたお湯。
過酷な環境でこのお湯を守り続けてくれた人たちのおかげで、
私達は今もこのお湯に浸かることができます。ありがたいことです。

 

温泉のお湯で淹れた「秘湯コーヒー」をいただきながら、
自分が生まれていない昔に、この宿を建てた大工さんや、
このお湯を守り続けてきた人たちの歴史に思いを馳せました。
柱に名前を書いた大工さんは、今でもこの建物が現役だと知って、
きっと喜んでくれるに違いありません。
お湯だけでなく、色々な想いに浸ることが出来た、
とても有意義な一泊となりました。

 

 【最終訪問】
  2006年6月

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