熱海温泉郷(あたみおんせんきょう)

【交通】
 車:小田原厚木道路小田原西ICより国道135号線を海岸沿いに南下し
    約20KM弱。または真鶴道路から熱海ビーチラインを終点まで行き
    そこから国道経由すぐ。いずれも有料道路。
    あちこちに有料の駐車場有、公共の無料駐車場なし。
    共同浴場には駐車場付帯の所もあるが無いところもあり
    あっても道が細かったりいりくんでいたりするので
    停めやすいタイムパーキングに停めて歩いたほうが無難。
 電車:JR熱海駅より徒歩。水口温泉は隣駅の来宮駅より徒歩。
     場所はかなりわかりづらく、地図で表示するにも難しい。
     地元の人に聞くのが一番わかりやすいのでお勧め。

    マピオンでの周辺地図   

【共同浴場】
 熱海駅から徒歩圏内には2軒、隣町の水口温泉に2軒確認。
 しかし街中に掲げられた手描きの地図などを見るとまだある様子。
 一応湯でたこが確認し、入浴した分だけ下に列挙。

 @熱海駅前温泉浴場
    静岡県熱海市熱海田原8-16   0557-81-3417
    立ち寄り入浴時間 12:00〜22:00 500円
    木曜日定休
 @山田湯
    静岡県熱海市和田町3   0557-81-9635
    立ち寄り入浴時間 8:00〜11:00と15:30〜21:00 250円
    不定休
 @水口第一共同浴場
 @水口第二共同浴場
    静岡県熱海市水口町  電話なし
    立ち寄り入浴時間 12:00〜22:00 200円

【宿泊施設】
 温泉街なので大型ホテルなども含め沢山あり。

 @熱海市観光協会

【泉質等】
 熱海駅前温泉(別名田原湯)はナトリウムカルシウム塩化物泉。源泉温度は48度。
 少し濁ったお湯、塩辛く苦味を少し感じるお湯。ツルツル感を感じる。
 山田湯は効能書きが見つからず、正確な泉質は不明。熱めのお湯で無色透明、
 微かな塩味で匂いは感じない。
 水口共同浴場は2つとも効能書きなし、正確な泉質は不明。
 無色透明でほのかに塩味を感じる。匂いなし。

【効能】
 神経痛、筋肉痛、皮膚病など一般的効能。

【湯でたこの入った風呂】
 熱海駅前温泉浴場は男女別の内湯のみ。男湯は浴槽1つ、女湯は2つ。
 いずれも掛流しで、熱めのお湯が注がれている。加水はしておらず、源泉そのまま。
 山田湯も男女別の内湯のみ、浴槽は1つずつ。熱いお湯が少しずつ掛流されており
 熱すぎれば自分で加水して調節する。タイル張りの浴室。
 水口共同浴場はいずれも男女別の内湯のみ。コンクリートの浴槽が1つあるのみ。
 お湯は絶えず流れているわけではなく、自分で蛇口をひねって足すようになっている。


      寂れてしまった温泉の代名詞ともなってしまっている熱海温泉。
      しかし私が子供の頃は、温泉の代名詞でした。
      江戸時代には将軍様に献上されたほどの名湯で、現在でも熱い湯は噴き出し続け
      排水溝から立ち上る湯気に、お湯の健在さを見ることが出来ます。

 

 熱海駅から徒歩5分くらいの場所に「熱海駅前温泉」があります。
 ここは本来の熱海のお湯のよさを感じさせてくれるところです。
 少し濁ったお湯で、キンキンに熱い。
 食塩を含んでいるので、入浴後の保温力は抜群です。
駅近くの商店に埋もれるように
ひっそりとある温泉

 

 山田湯は個人宅にある公衆浴場で、本当に山田さんの家のすぐ横にあり
 扉を開けると棟続きの山田さん宅からガラリ戸を開けて女将さんが出てきてくれます。
入り口から男女別

 

 無色透明の熱いお湯が静かに掛流し。
 外観から想像するよりも広く、とても落ち着く浴室です。
 見た目は駅前温泉ほどのインパクトはないかもしれませんが、本当にお湯のいい匂いがします。
 朝早くから営業しており、家からのドライブ後の一浴は格別でした。
古いけれど清潔な浴室

 

 熱海の隣、来宮駅の近くには、本当に地元に根付いた水口共同浴場があります。
 かなりわかりづらい場所にありますが、頑張って探しましょう。
 見つけた時の感激はひとしおです。
入り口もシンプル

 

 まだお湯が張られていない午前中に撮った写真です。実際に入浴に行ったのは夜。
 地元の人がそれなりに利用するので、入浴中の撮影はあえてしませんでした。
 夜は蛍光灯が暗めに点いているだけで、なんともいい雰囲気です。
浴室もシンプル

 

 私も子供の頃親に連れられて熱海温泉に来たことがあるのですが
 なにせ古い話であるので、はっきりとした記憶があるわけではありません。
 そんなおぼろげな記憶ながらも、昔の熱海はもっと栄えていたように思います。
 熱海が衰退してしまったのは、インフラが発達して都心から人々が旅に行ける範囲が拡大したことや
 昔ながらの男性客中心の温泉街造りをしてきたことなど色々あるでしょう。
 その他に私が熱海の温泉街を歩いてみて感じたのは、街をいじりすぎているのではないかということ。
 小津安二郎の「東京物語」で、笠智衆と東山千栄子が海を眺めるシーンがありますが
 あのような眺めはもうありません。
 人工的に造ったなんとかビーチなどよりも、自然の砂浜のほうが今の時代では有難いし
 そんな人工的なものを見るために温泉に行く人は少ないと思います。
 それからお湯を売り込みの一番のポイントにしていないように思えます。
 やはり温泉の命はお湯。周囲に特に見所がなくとも、良いお湯なら人は来るはずです。
 良いお湯が今でも湧いているのですから、それをセールスポイントにするのが
 温泉としての、自然でもっとも安上がりな営業方法であるように思います。

 

      私が水口共同浴場の場所を尋ねた鰹節屋さんのご主人は、水口で生まれ育ったそうです。
      ご主人の子供時代、共同浴場は24時間開いていて、どんな時間でも入浴できたのだそうです。
      その話から感じられたのは、温泉が昔の熱海に暮らす人々の生活と共にあったということです。
      今の熱海温泉はお客様用になってしまいすぎているのでしょう。
      でも、その土地の人にとって大切な温泉でなくなったら(お金を稼ぐ手段としてではなく)
      それは忘れられてしまった温泉となってしまうと思います。
      今でも良いお湯が湧いているのに、温泉街の営業のお金のかけ方を誤っている(と私は思う)。
      本当に勿体無いことです。
      将軍様献上のお湯だったわけですから、そのプライドをもって
      温泉街を活気あるものにしてもらいたいと思います。

【最終訪問】
 2004年3月

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