板柳温泉(いたやなぎおんせん)

【交通】
 車:東北自動車道黒石ICより国道102号線を西へ、国道7号線に
    ぶつかったら右折し、国道339号線を左折。五能線の板柳駅を目指す。
    駅からまっすぐ伸びている道路沿いにある。ICからは約30KM。
    駐車スペースは広い。

   マピオンでの周辺地図     

【共同浴場】
 1軒「板柳温泉」

 @板柳温泉
    青森県北津軽郡板柳町福野田字実田47-13   0172-73-2152
    立ち寄り入浴時間 7:00〜21:00 350円

【宿泊施設】
 板柳周辺にもたくさんある。

 青森県の宿泊案内サイト

【泉質等】
 ナトリウム塩化物泉。源泉温度55度。無色透明、塩辛い。匂いは特に無し。
 ツルツル感のあるお湯。

【効能】
 切り傷、火傷、慢性皮膚病、慢性婦人病など。

【湯でたこの入った風呂】
 共同浴場は男女別の内湯のみ。広い浴室で、10人くらい入れそうな大き目の浴槽と
 その半分くらいの大きさの浴槽がある。温度は同じ。浴槽の底に湧出口がある。
 熱めのお湯で、冬は浴室中が湯気で真っ白になる。シャワー、カランなど完備。
 共同浴場の裏手にある「板柳温泉旅館」も立ち寄り湯が可能。
 混浴の浴室(3〜4人くらい入れる石の浴槽があるだけのシンプルさ)と
 家族風呂が5つある。いずれも2人でいっぱいくらいの大きさの浴槽でタイル張り。
 お湯はいずれも掛流しで、どこに入っても同じお湯を楽しむことが出来る。
 個室風呂はどこも鍵がかけられるようになっている。


 大体私は共同浴場があればそっちを優先して、旅館の立ち寄り湯は2次とすることが
 殆どなのですが、今回は最初は「間違えて」旅館の立ち寄り湯に行ってしまったのです。
 しかし、結果的にはこれが大変よく満足でした。後に共同浴場にも入りましたが
 どちらもとてもよいお湯で、雰囲気含めてどちらも良いと自信を持ってお奨めできます。


 車で共同浴場の近くまで来ると「板柳温泉」と看板が出ていたので「ここだ、ここだ」と
 車を入れました。そこは「板柳旅館」の駐車場だったのです。
 ここが共同浴場の役割を果たしているのかと勝手に思い込み(立ち寄り入浴できたのだから
 間違いではない)玄関を上がって受付の老夫婦に料金を払い、奥の浴室へ向かいました。
 外観もかなりの年代ものでしたが、内部も年季の入ったものでした。


 浴室は男女入り口が別だったのですが、中に入ったら混浴でした。石造りのシンプルな浴室で
 シャワーなどは全くありません。熱めのお湯が静かにかけ流しで注がれています。
 昔の温泉宿の浴室ってみんなこのように何もなくて、男女ともにわいわいと入ったのだろうな、などと
 自分のまだ生まれていない昔に思いを馳せたくなるような浴室です。
 駅がすぐ近くだというのに静かで、窓から差し込む日光に湯気が反射して
 山奥の温泉に居るような気分でした。


 熱いお湯に出たり入ったりしているうちにふと気づいたのですが、さっき私とほぼ同時に玄関をくぐった
 お風呂道具を持参した老人がいつまでたっても入ってきません。
 混浴だからなんとなく気を遣って待っていてくれているのだろうと思い
 これはまずい、早めにあがらなければ、とあせって風呂をあがり服を着ました。
 しかし浴室の外に出ても人の気配がない。廊下の椅子に腰掛けて団扇で涼んでいたのですが
 なかなか現れません。これはもしや、他にも風呂があるのでは?と廊下を更に進んでみると
 なんと奥の細長い廊下に沿って4つのドアがあり、それぞれに「角風呂」「りんご風呂」などと
 表札がかかっているではありませんか。
 混浴の大浴場のほかに5つの家族風呂があったのです。
 さっきの老人はこの中の1つに入っているらしい。道理で来ないわけだ。


 体は十分温まっていたのですが、やはり1つくらいは入らねば、と「りんご風呂」へ。
 ドアには一応鍵らしきものがあり、それをかけて中に入ると、2人くらいしか入れないような
 小さな浴槽がありました。りんごの形をしています。
 ここも掛流しで熱いので、水道で薄めて(小さい浴槽なのですぐに薄まる)入りました。
 他の人も一緒だと薄めるのも気を遣うけど、自分1人なら自由気楽。
 飲んでみると味は同じで、大浴場と泉質は同じと思われます。
 ←りんご風呂                             こちらは別の個室風呂↓→


 いつ頃この旅館が出来たのか、この個室風呂を造ったのかわかりませんが
 宿の外観を見た感じから考えて、随分前だろうと思われます。
 その時代にこんな個室風呂を造るなんて、随分ここのご主人は先見の明があったんですね。
 今でこそ当たり前になってしまった貸しきり風呂ですが、昔は斬新だったのではないでしょうか。


 この旅館の裏手に共同浴場があります。この共同浴場は弘前にあった女学校を移築したもので
 現代の建築にはない、どことなくモダンな味わいがあります。


 私がここを訪れたのは冬で、広い浴室の中は湯煙で真っ白、その中で冷え切った体を
 熱いお湯でゆっくりと温めました。
 源泉が違うのか、「板柳温泉旅館」とは少しお湯が違うよう。熱いお湯なのは同じです。
 窓の外は降り続く雪。壁1枚隔てただけなのに、浴室の中は南国並みの暖かさなんて
 なんとなく不思議です。


 駐車場の車に降り積もった雪を手で払いのけながら、寒い地方で生きていくうえで
 温泉があるとないとでは天と地ほどの開きがあるのではないかと思いました。
 北国では温泉は楽しみというよりも、生活の中の重要な役目を果たしているのでしょう。
 冬と夏の両方の季節に訪れてみて良かった。
 やはり寒い地方を少しでも実感するには、冬の様子を知ることも大切だなと感じました。

【最終訪問】
 2003年12月

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