くろがね温泉(くろがねおんせん

【交通】
 車:東北自動車道二本松ICより国道459号線を岳温泉方面へ進み、
    岳温泉をそのまま突っ切って奥岳の湯へ進む。
    そこに駐車場があるので停める。あとは徒歩なりロープウェイを使うなり。
    ICからは約10KM。おのおののルートは、下記のレポート参照。

    マピオンでの周辺地図

【共同浴場】
 ないが、くろがね小屋で立ち寄りの入浴ができる。

【宿泊施設】
 1軒「くろがね小屋」

 @くろがね小屋
    福島県二本松市永田字長坂国有林内    電話 090-8780-0302(衛星電話)
    立ち寄り入浴時間は不明だが、宿泊者は21:00までなので、そのくらいかも。
    300円。

【泉質等】
 酸性泉。厳選温度は51度。白い湯の花が舞い、ほのかに濁っている。
 つるつる感が強く、湯上りの肌の感じはしっとりしている。
 硫黄臭が強く、酸っぱい。

【風呂の様子】
 男女別の内湯のみ。ヒバ材で作られた浴槽が1つ。5〜6人は入れる大きさ。
 シャワーなどは当然ないので、そのつもりで。


歩いてしか行けない温泉はいくつかありますが、
「くろがね小屋温泉」は有名なうちの1つです。
安達太良山の途中に位置する山小屋なのですが、
それはそれはいいお湯だということで、ずっと行ってみたいと思っていました。
GWの休みを利用して、行ってきました。
途中まではロープウェイを使って楽をしようということで、
リュックを背に地図を片手に、山道に降り立ちました。

 

ロープウェイの駅を降りると、すぐにこんな景色です。
GWあたりだと、まだまだ雪が残っています。
場所によっては木の枝を頼りに、踏みぬかないように気をつけて進む。
こういう場所では軍手必須です。

 

途中からこのような目印が出てきます。
この目玉マークにそって行くと、くろがね小屋に行きつける。
要所要所に描かれているので、迷うことはない。大丈夫です。
しかしこの道、途中からがかなり大変だったのです。

 

ルートの途中には、なんとスキー場のような場所があって、
地元高校生と思われる学生さんたちがスキーや橇をしていました。
そんな場所に、結構軽装で乗り込んでしまった私たち。
かわいい女子高生が「こんにちは!」と元気よく声をかけてくれたのですが、
あまりに軽装な私たちは、そのことが恥ずかしくて、
小声で挨拶を返すのが精いっぱいでした…。
あの人たち、あんな恰好でどうしたんだろ、と思っているだろうなあ。

 

その後も雪の斜面を体中雪をつけながら四つん這いで登ったり、
砂利だらけの斜面を滑落の恐怖に震えながら進んだり、
さんざんな2時間でありました。
ようやく小屋が見えてきた時はうれしかった〜。

 

くろがね小屋という名の通り、玄関には小さな黒い鐘が下げられています。
小屋の前の空いたスペースでは、高校の山岳部らしき男子たちが
テントを張って、合宿中。
目の前に山小屋があるのに、テントで寝泊まりか。
大変だなあ。

 

まだまだ山の上は寒いので、ストーブががんがん焚かれていました。
お腹がすいたので、持参したランチパックを出すと、こんな状態。
さすが標高1400mです。

 

1階はロビー、2階が宿泊所になっています。
部屋は大人数の雑魚寝で、山小屋の人に割り当てられます。
この日はすいていたので、結構余裕がありました。
混雑している時には男部屋女部屋と分けられるので、
家族でも別々の部屋になったりします。
到着したのは午後3時くらいでしたけど、もう寝ている人もいた。
皆さん本格的に登山をやっている方々ばかりみたいで、
私のようなど素人は見かけませんでした。

 

さて、待望のお風呂です。
木の浴槽に、白濁したお湯がなみなみと溢れています。
浴室に入った途端、迎えてくれる硫黄の香り。
苦労して来た甲斐があった。素晴らしい。

 

こんな感じで、白く細かい湯の花がたくさん舞っています。
自分がお湯に入ると、底に沈んでいた湯の花が舞い上がる。
つるつるとした感触で温度も丁度よく、とにかく気持ちがいい。
じっと目を閉じていると、顔から頭皮から、じんわりと汗。
ここまで来るのに冷え切った体が、芯まで温まりました。

 

この浴室は本当にこの浴槽だけで、
あとは水が出る蛇口しかありません。
体を洗うにもこのお湯を使うわけですが、なにせ山小屋ですからね。
このいいお湯に浸かれるということだけで、十分と考えるべきです。
ここのお湯はそのまま排水されてしまうので、
シャンプーなどの使用は避けたほうがいいでしょう。

 

一緒に入っていた人が「そういえばここの温泉に入るためだけに
わざわざここまで登ってくる人もいるんだってねえ」と聞かれて、
一瞬うろたえてしまいました。それは私です、すみません。
「明日はどちらまで?」と聞かれ、「いえ、降ります」と答えたら
「山頂はいかないの?ここまで来て勿体ないね」
このお湯にわざわざ入りに来る人は、やはり登山の人からみれば
相当の物好きなのでしょう。
でもね、とてもいいお湯ですよ。来てみる価値、ありですよ。

 

さて宿の食事です。夕食は17:30だったかな。早めの時間です。
夕食は絶対にカレーライスです。これは年間通じて同じ。
勿論お代わりはなくなるまでできます。
朝食はなんと5:00!
大体ですねー、登山の皆さんは夜は7時8時から就寝してしまい、
朝は4時頃から起きてガンガン活動を始めますから。
朝食は右のような感じですが、炊きたてのご飯が出るというだけでも、
かなりありがたいものだと感じました。

 

さて帰りのルートですが、山小屋の方に湯樋のルートを
教えていただきました。
ここからしばらくの間湯樋が伸びていて、
それにそって道があるとのこと。
よし、そっちへ行ってみよう!と帰りはそのルートで行きました。
東京ではもう見ることのできない霜柱などもあって、
楽しみながら歩く。天気も上々でした。照り返しがまぶしい。

 

でもこんな斜面もあったりして、完全に安全とは言えません。
ここから落ちたら、とめてくれるのは途中に生えている樹木だけ。
それにつかまりそこなったら、谷底へ…。
ここも手を地面について、ゆっくりゆっくり慎重に進みました。
ところどころ凍っている場所もあり、そういうところは滑る。
ああアイゼンを持ってくるんだったなあと、後悔しました。

 

でもある程度標高が下がれば、このような山道に。
途中に階段などもありますが、非常に歩きやすく、
とても快適なハイキングでありました。

 

こんな風光明媚な場所もあったりする。
歩きやすさだけでなく、景色を楽しめるというのもいいです。
こんな道を1.5時間かかって、ロープウェイの駐車場まで着きました。
山小屋の人は大体1時間くらいと言っていたので、
やはり私らは鍛え方が足りないなと反省。
でも目にも体にも優しいルートなら、こちらのほうをお勧めします。
雪がまだ残っている時期ならば、靴につけられる簡単なアイゼンや
靴やズボンを覆う防水のスパッツ、軍手はあったほうがいいでしょう。
立ち寄り入浴もできますので、安達太良登山の途中で寄ってみるのも
いいかもしれません。

 

【最終訪問】
 2007年4月

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