泉質について



温泉とは地中に蓄えられた水分がながい時間をかけて周囲の色々な成分を
取り込み、再び地上に出てきたものをいいます。
取り込まれる成分とその量によってお湯の色も肌触りも匂いも違ってきます。
昔はボーリング技術などなかったので、お湯が湧いていれば
それを温泉と呼んで日々の暮らしに活用してきました。

日本では1948年に温泉法が制定され、1978年に改正されています。
この温泉法の基準を満たしたものでなければ
温泉と謳ってはいけないということです。
最初の温泉法は塩類による分類、改正後はイオン名による分類です。
温泉施設に掲げてある分析表が古いままのものは旧泉名で書かれており、
新しいものは新しい泉名で書かれています。
私は温泉に入ると一応泉質はチェックするようにしていますが、
ものすごいこだわりをもっているわけではありませんので
このHPの泉質表示も新旧ごちゃまぜです。
ナトリウムだの塩化物だの難しいことは考えず、入って気持ちよかったか、
雰囲気はいいか、風情はあるのかなど、そっちのほうをどうしても重要視してしまうので。
でも細かいことはともかく、大体の分類がわかるとそこのお湯がどんな感じなのか想像できますし
それはそれで楽しいこともあるので、一応泉質について簡単に書きたいと思います。

単純温泉・アルカリ性単純温泉
 旧泉質名は単純泉。温泉水1Kg中に含まれる成分が1000mg以下の
温泉のことをいいます。無色透明、無味無臭の場合が多いのですが
中には新潟県津南あたりによく湧くモール泉のように
ちょっと茶色っぽい色がついていたりするものも。
これは法律上は単純温泉に分類されています。
アルカリ性の液体は蛋白質を溶かすはたらきがあるため
(ハイターが手につくとぬるぬるするでしょう?)
余分な角質などを溶かすことから、美肌の湯と呼ばれることが多いです。
刺激が少なく万人向け。

単純二酸化炭素泉
旧泉質名、炭酸泉。その名の通り炭酸が沢山含まれています。
炭酸は温度が高くなってしまうと揮発してしまうので、ぬるいお湯が多いです。
入浴していると体中に細かい泡が付着します。
これが血行を促進してくれるのでぬるめであっても体の芯から温まります。
バブもこれと同じ理屈ですね。
炭酸が多く含まれた温泉に砂糖を溶かすとサイダーになります。
実際明治時代は天然の炭酸泉を瓶詰めにして
サイダーとして販売していたようです。

炭酸水素塩泉
頭に「ナトリウム」とか「マグネシウム」などの金属元素名がつきます。
含まれる金属イオンによってわずかながら匂いや味、色が変ったりします。
旧泉質名では、含まれる成分によって重炭酸土類泉、
重曹泉などと分けられていました。
ほのかに濁ったお湯が多く、つるつる感やぬるぬる感が楽しめます。

塩化物泉
旧泉名は食塩泉。この名前だけでどんなお湯かわかりますね。塩分を含んだお湯です。
茶色っぽい色がついていることが多いのですが無色透明のお湯もあります。
このお湯の特徴はよく温まること。
温泉中に溶けて含まれる塩分が肌の毛穴をふさぐため
お風呂から上がっても体内の温度をながく保ちます。
味は当然塩からいです。

硫酸塩泉
頭に「カルシウム」「マグネシウム」など元素名がつくことが多いです。
旧泉名は芒硝泉、石膏泉、正苦味泉など。
殆どが無色透明か、色がついていてもそれほど濃くないことが多いです。
別名脳卒中の湯。血圧を下げるんだそうで
動脈硬化などにも効果があるとか。

鉄泉
その名の通り鉄を含みます。第U鉄と第V鉄に分けられており、
それぞれ旧泉名は炭酸鉄泉、緑礬泉と呼ばれていました。
前者は赤く、後者は茶色っぽいです。
いずれも湧出時は無色透明なのですが
空気に触れて鉄分が酸化すると色がつきます。
味は勿論鉄の味です。当然ながら飲用では貧血に効果があり
浴用では体の保温に役立ちます。
お湯の中で肌をこするとキシキシした鉄泉独特の感触があります。
含まれる鉄の量にもよるのですが、このお湯で石鹸を使うと鉄と反応してぎとぎとになります。
また、鉄泉と硫黄泉に続けてはいると、体についた鉄が反応して
煤けたように黒くなってしまうので注意しましょう。

アルミニウム泉
アルミニウムを含んだお湯で、アルミニウム泉という単独の名前での存在はなく
「アルミニウム・鉄(U)硫酸塩泉」のように表記します。
旧泉名は含明礬・緑礬泉などです。
あまり多くない温泉ですが特徴はあります。特に味。
えー、はっきりいいましょう、まずいです。渋いというかなんというか、
とにかく一番飲みにくい温泉であることは確かです。
苦味が加わったりもするので胃によいとか。

含銅・鉄泉
鉄泉の1種類ですが、銅を含むのは珍しいらしくこれだけ独立しています。
私が今まで入った温泉の中にはなかったと思います。
したがって感想がかけません。

硫黄泉
これはもう他に呼び名がなかったということでしょうか、旧泉名も同じです。
温泉に来たなあと実感させてくれるお湯ですね。
白濁していることが多いのですが、黄色かったり緑だったりもします。
これは含まれる硫化水素によって変わってくるもので
硫化水素型だと白濁、硫化水素イオン型だと透明になって
色が付いたりするようです。無色のものもありますよ。
匂いは独特。卵が腐ったような匂いといえばピンと来ると思います。
硫黄が含まれているため酸性が多い。硫黄成分により美白が期待できます。
そのかわり湯上りは肌が乾燥しやすいです。

単純酸性泉
これも旧泉名は同じ。水素イオンを含んだ酸性のお湯です。
酸性明礬泉、酸性緑礬泉なんていうのもありますが、
これは含まれる金属によって呼び方が変ってきます。
PH1台なんていう強烈な酸性泉もあります。
あまり酸性度が強くなると細菌も生きていけませんから
水虫やたむしなどの感染性の皮膚病には効果大。
ただし強い酸性泉に入った後は必ず真湯を上がり湯に使うこと。
肌がただれることがあります。
飲んだ後もよーく口をすすいで下さい。歯が溶けることがあります。

放射能泉
含放射能○○泉などとかかれることが多いです。旧泉名も放射能泉。
ラジウム、ラドン、トリウム、トロンがあります。
含まれる放射能の量がマッヘで示されています。
放射能泉の特徴は、肌からよりも気管などからの吸収が多いこと。
つまり温泉が湧いている近くで呼吸しているだけで温泉療法になります。
湯あたりしやすいので長湯には注意が必要です。



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