津和野 塩井戸(つわの しおいど)

【交通】
 車:JR津和野駅から国道9号線に出て、益田方面へ進む。
    東津和野大橋をわたってすぐ左の道へ折れ、そのまま津和野川に沿って進む。
    川の対岸にあるはずなので、オレンジ色の大きな成分堆積を探す。
    周囲の景観に比べて異様なので、良く見ていればわかるはず。
    駅からは約2.5KM。悪路なし。駐車スペースはないので、空き地に停めて歩いていく。

    マピオンでの周辺地図

【共同浴場】
 野湯なので、なし。

【宿泊施設】
 なし。

【泉質等】
 不明。しかし表面に薄いカルシウムの膜が出来ており、塩味と弱い炭酸を感じることから
 それらのものが含まれているだろうと思われる。
 温度は低く、おそらく30度にはならない。夏場でなければ、とても入れないと思う。
 明るい黄土色に濁ったお湯で、肌触りは大きな特色なし(というよりもゴミも多くよくわからなかった)

【効能】
 不明。

【風呂(?)の様子】
 完全な野湯。川沿いに位置し、析出物で表面が固まったと思われる岩?の中央が
 なぜか丸く浴槽のようにくりぬかれている。
 そこに湯だまりができており、底から源泉が少しずつ湧出してきている。
 周囲に目隠しなし、対岸からは丸見え。当然ながら脱衣所のような場所もない。
 全く清掃などはされていないので、はっきり言ってきれいとは言えない。


道の横の小さな用水路に鯉が泳ぐ町、津和野。
その津和野にすごい野湯があるというのは、以前から聞いていました。
大雑把な位置しかわからず、車窓からじっと川沿いを見つめ続けていたら
明らかに周囲の環境から浮きまくった変な物体を発見。
あれに違いない!と車を停めて、歩いていきました。

 

近くの畑で農作業中の地元の人に聞き、無事発見。
これが津和野の「塩井戸」です。
川のそばという野趣溢れるロケーションはいいのですが、全く手入れされていません。
湯量が豊富で、お湯が常にざあざあと流れ出ているような野湯とは違って
底から少しずつ湧き出しているので、お湯が停滞してしまっています。
ゴミなども浮いており、すごい状態です。

 

表面に白く見えるものの拡大写真がこれです。
おそらくカルシウムか何かの塊だと思いますが、かなり固い。
指でつつくと、パリパリとはかなく割れていきます。
お湯(というよりも殆ど水の温度)をなめてみると、濃い目の塩と薄い炭酸を感じます。
我ながら、よく口にしたもんです。本当に汚いんですよ・・・。

 

でもまあ一応入ってみないとねえ、と勇気を振り絞り入浴。
殆ど水という温度で、とても冷たい。
たまたま訪れた日は小雨がぱらつき、Tシャツ一枚では肌寒く感じる天気だったため
余計に寒く感じてしまいました。
更に虫対策で、かなりの早朝。まだ気温は低い時間帯です。
炭酸泉なので、長く入っていれば温まってくるのはわかってはいるんですが
あまりの寒さと汚さに早々にあがりました。

 

塩が多く含まれるため、あがった後は肌がべたつきます。
成分が濃いのは見てわかりますが、温泉に入ったという爽快感はありません。

北海道の屈斜路湖畔の池の湯も藻がびっしりと生えていて気持ち悪く
少々不快でしたし、入るのに勇気が必要でした。
しかしあちらの場合は、近くに他のお風呂もあり、すぐにまたきれいなお風呂に入れるという
確証があったからこそ、それほど抵抗なく入れたのです。
ここはそれがないので、入る人はよくよく考えて決めたほうがいいように思います。
ドームを下から見たところ

 

しかしこの析出物のドーム状の塊、どうやって形成されたのでしょうか?
丸く大きな岩のようなものの周囲に成分が付着したのか
それとも殆どが温泉成分で出来ているのか。
真ん中の浴槽にあたる窪みはどのようにして出来たのか。
湧き出してくる場所はどのような状態になっているのか。
興味深いところです。

すぐ横を流れる津和野川の川底からも、ぷくぷくと何かが出てきているのを見ました。
この周辺はきっと掘れば沢山温泉か鉱泉が出るのでしょうね。

 

入浴するには不適かもしれませんが、この堆積ドームは自然が作り上げた芸術品。
これが近代的な入浴施設などに生まれ変わってしまったら、物足りなく感じるように思います。
このままの状態で存在し続けて、たまに私のようなのが見に来て入って帰っていく。
それが塩井戸には一番あっているのかもしれません。

 

【最終訪問】
 2005年8月

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